先日参加したインテグラル理論講座で、
リニア思考とシステム思考の違いについて、とてもわかりやすい説明がありました。

だいぶアバウトではありますが、
リニア思考とは、直結的な考え方
システム思考とは、構造的な考え方
のようなものだと理解しています。

わかりやすかった説明というのが、

リニア的な思考で不具合を修正するには
不具合が起きたとき、物(事)を分解して原因を見つけ出し、原因を修正し、また元の状態に戻せるものに向いていて、

システム思考で不具合を修正するには
不具合が起きた時、物(事)を分解して原因を見つけ出し、原因を修正しても、元の状態に戻せないものに向いている

というものでした。

これを聞いたとき、
システム構造の中にいると、いくら分解しても原因を見つけることが難しい場合はリニア的な思考パターンであり、
そういう場合は、全体を俯瞰して構造がどうなっているかという視点から補うことができるであろうということでした。

これが、リニア的な思考は西洋的、システム思考は東洋的であるとも言える気がしました。

西洋医学では、病気に対して対症療法的な、部分治療を得意としますが
東洋医学では、まず人間を全体的に1つのものとしてとらえ、バランスを調整することが得意です。

これが、例えば肩こりについて考えると、
肩がこって、痛みのある部分をマッサージすることはリニア的な思考であり、
肩がこった原因を全体のバランスから考えてアプローチすることはシステム的な思考
と言えるのではないかと思います。

すると、私の行っている施術は、全体のバランスから考えて原因にアプローチする
システム思考的な施術であると言えます。

直線的でないことは、わかりにくいし理解されにくい。
結果として現れた事象(肩こり)は、いくら結果をいじくりまわしても答えは変わりません。

先日のあいうべ体操でも、原因と結果について違うことを改めて感じましたが
インテグラル理論でも、考え至るところは同じでした。

ゲシュタルト療法でも、人間は個別の細胞の集合体ではなく、
全体性を持ったまとまりのある1つのものととらえることにも共通します。

ただ、肩こりなどの症状に対し、
こった部分を触ってもらうことはとても気持ちが良いということを私も知っていますし
リニア的な思考で結果の伴う施術もあるのかもしれません。

私は、体と心を1つの全体としてとらえ、
不具合を感じる部分に対して、全体の一部という見方で捉えて施術を行っているのだと
改めて意識が固まりました。

そのような施術であるということを、
施術前にクライアントと共有できるようお伝えしていきたいと思います。