わたしがアロマセラピストになったのは、離婚がきっかけです。

そして、今までの人生で一番つらかったのが離婚でした。

その一番つらかったときのことを少し話したいと思います。

離婚したいと言われたとき、この世の終わりのような絶望の数日間を過ごしました。

3日ぐらい何ものどを通らず、体がフラフラになったところで
ハッとして、そうだ、何か食べないと、と思い出したぐらいでした。

あっという間に3kg痩せましたね。やつれたというのかな。

でも、絶望の日々は意外と早く終わりました。
なんでかというと、私はポジティブで切り替えが早かったんです(笑)

それでも、なんとか今の状況を立て直そうと必死でした。

そして、もう私には守るものが何もないのだから、
どこでも好きな場所で、好きなことをして暮らしていけるのだと気づきました。

ところが、好きなことをして暮らそうと思っても、
好きなこと、やりたいことが思いつかなかったんですね~(笑)

それで考え方を変えて、死ぬまでにやりたいことを1つずつ消化していこうと決めました。
その時すでに、わたしの残りの人生はほとんど消化試合だと思っていました。

まずやろうと思いついたのが、以前から興味があって少しずつ楽しんでいたアロマテラピーを
スクールに通って本格的に学んでみようと、見学に行ったときのことです。

先生が、デモンストレーションでハンドトリートメントをしてくれました。

その時の手のぬくもりは、今でも忘れられないくらい
本当に温かくてやわらかくて、
私の冷えた心ごと包んでくれました。

あふれてくる涙をこらえきれず、こっそり泣きながらの帰り道、
わたしも人を癒せる人になりたいと強く思いました。

そして、アロマセラピストになりました。

わたしは当時、話を聞いてくれて励ましてくれる友人や家族がいたのですが、
もうこの世で一人ぼっちになってしまった気がして
一人で生きていかなければならないのだと
とても悲しみに暮れていました。

でも、人の温かさに触れたときに
人と触れあって生きていきたい
人とつながって生きていきたいと思うようになりました。

私は悲しみのあまり、
わかってくれる誰かに話を聞いてほしくて、とても苦しんでいました。

だから、悲しみに暮れている人に伝えたいんです。

わたしがセラピストとして一番伝えたいことは、
「一人じゃないよ、大丈夫だよ」ってことです。

今までだって最初から一人で生きてきたわけじゃないんです。

そして、わたしはセラピストとして癒したいという思いでいましたが、
癒すとは、そういうことではないのだと気づきました。

わたしはアロマセラピストとして
アロマトリートメントで優しく触れられる喜びを教えたり、
サイコアロマで心の求める香りを一緒に探したり、
ハーブティーで心身を穏やかにあたためたり、
ホットストーンのぬくもりを一緒に確かめたり、
ただ寄り添って話を聞いてあげたり、
自分と向き合う手助けができます。

わたしが本当の意味であなたを癒すことはできません。
自分の傷を癒すのも、自分を幸せにするのも
すべて自分自身でやるしかないのです。

それでも、手伝うことはできるから
何かあったときは思い出してください。

悲しみに暮れているあなたに、
苦しくてつらいあなたに、
心が冷えてしまったあなたに、
話を聞いてほしいあなたに、
疲れてしまったあなたに、
このメッセージが届くといいなと願います。

わたしも、先生がくれた温かさを、
必要としているあなたに届けたいと思います。

ご覧下さったみなさま、ありがとうございます。

セラピストとして、他にもやりたいこと、思っていることはたくさんあるけど
一番はこれだなって気づきました。